娘が泣いていました

娘が泣いていました
ある日、
帰宅した娘の
顔が変でした。

造作ではなく
表情です。ハイ

どうしたのか聞いてみると
突然、ポロポロと
泣き始めました。

よくよく話を聞いてみると
春から始めた
鶏を油で揚げる
某有名フランチャイズの
アルバイト先で、

失敗して
本社にお客様から
クレームが入って
注意されたということでした。

「よかったね~」

というのが、
私の感想でした。

若いうちの
トライアンドエラーは宝物。

色々な考え方があると思いますが、
私は高校生のアルバイトに
賛成です。

一番には、
働く責任や、
喜び、楽しさを
経験できるから。

また、今回のような経験も
できるからです。

その中で、
小さい失敗を
乗り越えながら
できるようになっていく経験は、
娘にとって
一生の宝物です。

そして、少しずつ
彼女の世界が
広がっていくきっかけになります。

彼女を取り巻く、
今の環境に、
とても感謝しています。

一緒にお茶を飲んで
悲しい、
悔しい、
後悔の気持ちを
たくさん聞きました。

失敗しても経験に
変えられるということや、
どんな失敗をしても
家族はずっと味方だということとか、
時折、声をかけながら、

落ち込みたかったら落ち込み、
悔しかったら
悔しい気持ちをかみしめて、
娘が自然に笑顔を取り戻すまで
そばにいました。

そして、
身長は私と同じになったのに、
泣いている顔は
赤ちゃんの頃のままだなと
思いながら
娘の顔を見ていました。

おむつ濡らしたり、
おなかがすいたり、
頭ゴツンとぶつけては、
泣いていたあの頃。

いつの間にか
そんな理由では、
泣かなくなったんだね。

大きくなるにつれて
泣く理由は
変わり、

泣くたびに
大きくなり、
強く頼もしく、
なっていくんだね。

そんなことを考えていました。

そして
自分の10代を
懐かしく思い出しました。

今だったら、
笑い飛ばせる失敗の
一つ一つが
大問題に感じたあの頃。

あの頃があって、
今があるなと思いました。

あなたが最近泣いたのは、
もしくは、
我慢したけど
泣きそうだったのは
いつですか?

その理由は何でしたか?

その問題が大きければ
大きいほど、
そこにたどり着くまでに
様々な課題を乗り越えてきた
証拠ではないでしょうか?

ご自身の成長を感じる
チャンスではないではないでしょうか?

 

瀬賀啓衣(スター)

 

Photo credit: OUCHcharley via Foter.com / CC BY-SA