一体いつになったら成功できるんだろう?
「一体いつになったら成功できるんだろう?」
もしあなたがそんな風に思っているとしたら、
「ももふく」のことを考えてみてください。
日本で有名な起業家のひとり、
安藤百福(あんどうももふく)さんは、
失敗や倒産にもめげることなく、
成功を手にするまで決して諦めませんでした。
…そして61歳の時、カップヌードルを発明したのです。
百福氏は早くから起業家になりました。
大学を卒業してすぐに繊維商社を設立したのです。
しかし、変化を起こそうという思いは思わぬ代償を支払う結果を生みました。
学生のために拠出していた奨学金が
日本政府の目にとまり所得税法の違反に問われ、
38歳の時に投獄されたのです。
出獄後、彼の会社は倒産に見舞われました。
再出発を誓った時、彼はこう言いました。
「今までの失敗も恥をかいた経験も全て、
僕を強くしてくれる筋肉になった気がする」
戦時中の食糧難にあえぐ日本で、
百福氏はその後10年にわたり塩を売り歩きました。
戦争が終わると日本政府は、
アメリカのパン食を推奨しはじめました。
日本の伝統的な食である麺は、
あまりにコストがかかりすぎたのです。
そんな折、
「食生活が豊かになれば、
必ずや世界に平和が訪れるに違いない」
と信じた百福氏は、安価に麺を作る方法を模索しはじめたのです。
幾多もの実験を積み重ね、
1958年ちょうど48歳の年に、
百福氏はインスタントヌードルを発明したのです。
最初の発明に満足することなく
彼は更に安価にそして簡単に麺を作る方法を模索し続け、
それから13年後の1971年、
61歳の時に遂にポットヌードルの開発に成功したのです。
30年以上に渡って、
彼の作ったカップヌードルは全世界で人気を博しています。
毎年1000億個ものインスタントヌードルが販売されています。
つまり、地球上の人間一人あたり15個が消費されている計算になります。
全国世論調査によると、日本人は
「インスタントヌードルは
20世紀における日本人の最も優れた発明である」
と感じているという投票結果がでました。
百福氏は、92歳にして旭日章を授与されました。
(旭日章=日本において顕著な業績をあげた者に付与される日本の勲章の一つ。)
写真の百福氏は61歳になる直前の頃のものです…
今度もし諦めそうになったら、
百福氏のことを思い出してみてください。
百福氏は97歳まで生き、
長寿の秘訣をインスタントヌードルのおかげというのが口癖でした。
「人生で何かを始めるのに遅すぎることなどないのです」~安藤百福